年末年始になると正月の話題も多くなります。そこで今回は『神棚やお神札のきほん』をテーマにしてみました。
オーナー企業の社長は信心深い
「立派な神棚があるなぁ」「サイドボードのお神札、どこの神社のだろう?」
会社の入り口や、応接とか社長室、なんとなく目に入る。そんなスピリチュアルなこと経営に関係ないのでは?
いえいえ、そうはいきません。事業は山あり谷あり、特にオーナー企業(創業者やその家族で経営している企業)ではピンチになれば全財産をつぎ込んでいく。それがオーナー企業なのです。
それだけに非科学的と言われても、神さま、仏さま、それはそれは大事にしている方が多いのです(サラリーマン社長でも信心深い人は大勢いますが…)
神棚やお神札を見ると、『あのときピンチを乗り切ったのも神様のおかげだ』『ここまでこれたのは神様に応援されたから』そんな思いが伝わってきます。
神棚を観察してみる
神棚にはいくつかの種類がありますが、大きくはふたつで三社造りと一社造り。
こちらが三社造り。扉の中にお神札が祀られます。中央が神宮大麻という伊勢神宮のお神札、向かって右が地元の氏神様、左が崇敬神社になります。
伊勢神宮のご祭神は天照大神で八百万の神々の最高位。だから神宮大麻は中央です。氏神様はその会社のある地域を守る神社、それに対して崇敬神社は地域とは関係なく特別な信仰で崇敬している神社のことです。
次は一社造りと言われるもので、三社造りより横幅がなくて扉がひとつだけの神棚です。扉をあけると神宮大麻が祀られています。
一社造りのお神札はひとつだけ?実はその後ろに氏神様、そのまた後ろに崇敬神社がお祀りされているので、ご安心ください。
これで神棚やお神札についてはバッチリです。
お神札の大きさ
正月が開けると神社やお寺にはスーツ姿の人が大勢います。何人かで参拝したり、昇殿参拝といって社殿にあがって祈祷やお祓いをうけたり。
そしてお神札も頂く。昇殿参拝なら必ず授与してもらえます。25センチくらいのものから、大きいものは50センチから70センチのものまで…
大きさの違いは初穂料の差。大きさで効果が変わるわけではありませんが、『いつも助けて頂いているから』『おカネをたくさん納めたほうが良い事がありそう』ということで、初穂料をはずんだりします。
昇殿参拝になると2万円、3万円はあたり前、10万円以上を納めたり。そうなるとお神札もドドーンと大きい!
ただお神札が小さいからといって初穂料が少ないとは限りません。神棚のある会社では、初穂料がいくらであっても、そこに祀れる大きさのお神札をお願いしますので。まちがっても、ここの社長はケチだな…なんて思わないように。
そのほか神様仏様に関係しそうなもの
まずは破魔矢。これは邪気を払う縁起物で、神様が宿ったお札やお守りとは違います。でも神様の武具なので、神棚があればそこに飾られることもあります。
次は熊手や福笹。諸売繁盛のお祭りで縁起物として買うもので、お店をやっている会社に飾ってあったりします。関西なら十日戎。1月に今宮戎神社、西宮神社、京都ゑびす神社などで行われるお祀りです。関東なら11月に行われる浅草鷲神社の酉の市が有名です。
最後はお寺のお札。神社の神様ほどではないのですが、お寺のお札をお祀りしている会社もあります。『川崎大師』や『成田山新勝寺』などは全国初詣参拝者の上位10社に名を連ねているだけあって、会社関係の人も多いです。
ところで神社のお神札とお寺のお札、どこで見分ければいいのでしょうか。
お札に書かれている○○寺が見えないとき、ひとつの目印は梵字です。
梵字は仏様たちを一文字であらわしたもの。不動明王ならこれ、薬師如来ならこれ、というようにいくつもの種類があり、これがそのひとつです。
梵字がお札の上の部分に書かれていれば、お寺のお札。ただ梵字がないお札もあるのでご注意を。
ほかにも『鏡餅』とか『しめ縄』とか、会社はいろいろと神仏にかかわっていますが、今回はお祀りされている神様仏様の『きほん』についてご紹介しました。
次回は『開業祝いとおもと』です
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